ステータスページ

Version 23.4.8841


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CData Arc は、トランザクションログ、アプリケーションログ、アクセスログ、監査ログという複数の個別のログを管理します。これらのログはすべて、Arc UI のステータスページで表示できます。各ログは、単一のアプリケーションデータベースに別々のテーブルとして保存されます。

アクセスログ

アクセスログは、アプリケーションのパブリックエンドポイントに対するWeb リクエストを記録します。これには、AS2 およびAS4 エンドポイント(/pub/Receive.rsb)に対して行われたリクエストと、API 呼び出し(組み込みの管理API とAPI コネクタで作成されたカスタム定義API の両方)が含まれます。

アクセスログを使用すると、外部取引パートナーのWeb リクエストがArc をホストしているWeb サーバーに到達していることを確認できます。パートナーがHTTP ベースのプロトコル(AS2、AS4 など)でメッセージを送信しようとしたときに、リクエストがアクセスログに表示されない場合は、メッセージがアプリケーションのWeb サーバーに届いていません。これは、ファイアウォールの干渉、不正な接続パラメータ、ネットワークの停止などの基本的な接続エラーを示している可能性があります。

アプリケーションログ

アプリケーションログには、処理中に発生したアプリケーションレベルのエラーや、アプリケーションリソースへのリクエストなどが記録されます。アプリケーションログのエラーメッセージは、特定のトランザクションのエラーに対するコンテキストを提供するのに役立ちます。

アプリケーションログを使用すると、外部取引パートナーのWeb リクエストがArc フロー内のコネクタに正常にルーティングされていることを確認できます。アプリケーションは、パブリックエンドポイントでWeb リクエストを受信すると、メッセージヘッダー(AS2識別子など)に基づいてメッセージを特定のコネクタにルーティングしようと試みます。エラーによってアプリケーションがメッセージを正常にルーティングできない場合、このエラーはアプリケーションログに表示されます。

トランザクションログ

トランザクションログには、すべての入出力ファイル転送と、データ変換コネクタによってローカルで処理されたすべてのファイルに関する詳細情報が含まれています。例えば、AS2 トランザクションログには、HTTP リクエスト / レスポンスヘッダー、AS2 リクエストに対するMDN レスポンス、およびすべての通信エラーが含まれます。

トランザクションログには、アプリケーションで処理された各ファイルの個別の行が含まれ、各行を展開してログファイルをダウンロードできます。特定のコネクタのトランザクション情報は、そのコネクタのインプット / アウトプットタブでも見ることができます。

トランザクションログには、成功したトランザクションと失敗したトランザクションの両方が含まれます。成功したトランザクションのステータス値は’Sent’ または’Received’ となり、失敗したトランザクションのステータスは’Error’ と報告されます。

ログの検索

トランザクションログに検索クエリを入力すると、検索条件に一致するトランザクションが返されます。

基本的な検索オプションは以下のとおりです。

  • Filenames
  • Timestamps
  • Connectors

例えば、reports.csv という名前のファイルが複数のコネクタで処理された場合、”reports.csv” を検索すると、このファイルを含むトランザクションが返されます。

検索可能なカスタムヘッダー

Arc は高度な設定タブの設定ページで、検索可能なメタデータの追加をサポートしています。検索可能なヘッダーフィールドには、カスタムヘッダー名のカンマ区切りリストを設定できます。そして、クエリ文字列を”headername:value” に設定することで、これらのカスタムヘッダーをトランザクションログで検索できます。

例えば、’AS2-From’ ヘッダーが検索可能なヘッダーに追加されている場合、’AS2-From’ の値が’test’ であるファイルは、以下の検索文字列で見つけることができます。

AS2-From:test

Arc は、フロー内で処理されるファイルにメタデータヘッダーを追加します。これらのヘッダーは、トランザクションログエントリのファイル名(トランザクションログ自体、または特定のコネクタの入出力タブのいずれか)をクリックすると、メッセージ情報モーダルで表示できます。カスタムヘッダーは、専用のScript コネクタまたはフロー内の別のコネクタのEvent スクリプトで、Arc スクリプト機能を使用してファイルに追加できます。

高度な検索クエリ

高度な検索クエリでは、さらに2つの値を追加で利用できます。

  • option
  • header

option 値は、検索対象を特定のワークスペースまたはコネクタに絞り込みます(option に有効な値は”workspace” と”connectorid” のみです)。header 値は、処理されたメッセージに特定のヘッダー名と値のペアが含まれるトランザクションを検索します。

高度な検索クエリでは、次の構文を使用する必要があります。

[option:optionValue] [headerName:headerValue] [<remaining search text>]

以下は、この構文に従ったクエリの例です。

workspace:Dev customer_number:12345 test.csv

このクエリは、ワークスペース”Dev” から”test.csv” という名前のファイルを含むトランザクションを返し、このファイル / メッセージには、値が”12345” に設定された”customer_number” というヘッダーが含まれています。

検索構文は、次のロジックを使用してoptionheader を決定します:検索の最初の用語にコロンが含まれている場合、それはヘッダーまたはオプションのいずれかとみなされます。コロンの左側の値が”workspace” または”connectorid” のいずれかである場合、この用語はoption として扱われ、そうでない場合はヘッダー名と値のペアとして扱われます。

カスタムヘッダーの追加

ArcScript を使用して、Arc フロー内のファイルにカスタムヘッダーを追加できます。これらのカスタムヘッダーをトランザクションログで検索できるようにするには、プロファイルページに移動し、高度な設定タブを選択して、検索可能なヘッダーフィールドにヘッダー名を入力します。

ヘッダーは、コネクタによってプッシュされるファイル項目の Header:header_name 属性を設定することによって、スクリプトコンテキストでファイルに追加されます。わかりやすくするために、入力ファイルの未変更バージョンである出力ファイルをプッシュするスクリプトから始めます。

<arc:set attr="outfile.FilePath" value="[FilePath]" />
<arc:push item="outfile" />

[FilePath] 変数は入力ファイルのフルパス(およびファイル名)に解決されるため、このスクリプトは単に出力ファイルを入力ファイルと同じにしています。

このスクリプトに次の追加を行うと、ファイルをプッシュする前にカスタムヘッダーがファイルに追加されます。

<arc:set attr="outfile.FilePath" value="[FilePath]" />
<arc:set attr="outfile.Header:myHeaderName" value="myValue" />
<arc:push item="outfile" />

もし’myHeaderName’ がプロファイルページの高度な設定 -> 検索可能なヘッダーに追加された場合、’myValue’ でトランザクションログを検索すると、このファイルが返されます。

Web サーバーログ

Arc は、アプリケーションをホストする基底となるWeb サーバーのログも管理しています。これらのログは、Arc Windows 版の組み込みWeb サーバーを使用する場合にのみ適用されます(別のWeb サーバーでホストする場合は、サーバーログの情報について該当サーバーのドキュメントを参照してください)。

組み込みWeb サーバーログは、Web サーバー自体に関連する設定の問題だけでなく、接続の問題の診断にも役立ちます。組み込みWeb サーバーのサーバーログにアクセスするには:

  • Windows システムトレイのArc アイコンを右クリックし、Server Options をクリックします。
  • 組み込みWeb サーバーUI の’Other’ タブに移動します。
  • ‘Write Log to a File’ を有効にしてディスク上のファイルパスを入力します。
  • 必要な詳細レベルを含むようにログのverbosity を設定し、必要に応じてログローテーションオプションを設定します。

サービスとして実行すると、Arc はWeb サーバーログをアプリケーションのインストールディレクトリ内のservice.log ファイルに書き込みます。

ログのデバッグ

一部のコネクタには、高度な設定タブ内トランザクションログの詳細レベルを上げるための設定があります。詳細なログはデバッグ時に有用であり、support@cdata.co.jp にサポートを依頼する際に必要になることがあります。

高度な設定の最も一般的な設定はログレベルです。Debug に設定すると、トランザクション処理時にすでに生成されているトランザクションログに、さらに情報が追加されます。

送信リクエストを送信するコネクタの中には、ログリクエスト設定があるものもあります。True に設定すると、リモートサーバーに送信されたリクエストのコピーがトランザクションログに含まれます。これは、サーバーレスポンスの受信に関する問題の範囲を絞り込むのに役立つ場合があります。

リモートシステムに対してクエリを発行する一部のコネクタには、Verbosity および / またはログファイル設定があります。Verbosity は1から5の間で設定する必要があります(5が最も冗長で、多くの場合に推奨されます)。ログファイルが使用可能な設定の場合、専用ログファイルを書き込むディスク上のパスに設定する必要があります。このファイルは、トランザクション処理時に生成されるトランザクションログに加えてサポートに提供することができます。

監査ログ

Arc は、アプリケーション設定に加えられた各変更を監査ログに保存します。これには、コネクタの作成、コネクタの設定、プロファイル設定の更新など、すべてのアクションが含まれます。

監査ログには、変更を実行したユーザー、変更のタイムスタンプ、および変更に使用されたリソースが含まれます。リソースは、管理コンソール(アプリケーションの管理と設定のための一般的なインターフェースとして機能するWeb UI)または管理API(アプリケーションの管理と設定に使用できるREST ベースのAPI)のいずれかを意味します。

監査ログをクエリして、アプリケーション設定の監査を実行できます。