接続の確立
CData Cmdlets ユーザーは、データモジュールをインストールし、接続プロパティを設定してスクリプトを開始できます。このセクションでは、CSV インポートおよびエクスポートcmdlet などのネイティブPowerShell cmdlet でGraphQL Cmdlets を使用する例を示します。
インストールおよび接続
PSGet がある場合は、PowerShell Gallery から次のコマンドを使ってcmdlet をインストールできます。CData サイトからセットアップを取得することもできます。
Install-Module GraphQLCmdlets
プロファイルに以下を追加すると、次のセッションでcmdlet がロードされます。
Import-Module GraphQLCmdlets;
Connect-GraphQL cmdlet を使って、別のcmdlet に渡すことができる接続オブジェクトを作成します。
$conn = Connect-GraphQL -AuthScheme "OAuth" -OAuthVersion "2.0" -CallbackURL "http://localhost:33333" -OauthClientId "MyOAuthClientId" -OAuthClientSecret "MyOAuthClientSecret" -OAuthAccessTokenURL "https://mysite.com/login/oauth/access_token"
GraphQL への接続
接続するには以下を設定します。
- URL:GraphQL のURL を指定。例:https://api.example.com/graphql
- Location:GraphQL サービスのカスタム定義スキーマを含むファイルパスに設定。
GraphQL への認証
ドライバーは次の認証をサポートします。- Basic
- OAuth 1.0 & 2.0
- OAuthPKCE
- AWS Cognito クレデンシャル:
- AwsCognitoSrp
- AwsCognitoBasic
Basic
AuthScheme をBasic に設定。GraphQL のUser とPassword を指定する必要があります。
OAuth
すべてのOAuth フローでAuthScheme をOAuth に、OAuthVersion を1.0または2.0に設定する必要があります。以下のセクションは、すでに設定済みであることを前提として書かれています。デスクトップアプリケーション
次の接続プロパティを設定して、接続してください。- OAuthRequestTokenURL:OAuth 1.0 に必要です。これはアプリケーションがリクエストトークンをリクエストするURL です。
- OAuthAuthorizationURL:OAuth 1.0 および2.0 に必要です。これは、ユーザーがサービスにログインして、アプリケーションにアクセス許可を与えるURL です。OAuth 1.0 では、権限が与えられるとリクエストトークンが認可されます。
- OAuthAccessTokenURL:OAuth 1.0 および2.0 に必要です。これは、アクセストークンがリクエストされるURL です。OAuth 1.0 では、認可されたリクエストトークンはアクセストークンと交換されます。
- OAuthRefreshTokenURL:OAuth 2.0 に必要です。OAuth 2.0 では、古いトークンの期限が切れたときは、このURL でリフレッシュトークンを新しいアクセストークンと交換します。データソースによっては、アクセストークンと同じURL である場合がありますので、注意してください。
- OAuthClientId:アプリケーション設定のクライアントId に設定。これはコンシューマーキーとも呼ばれます。
- OAuthClientSecret:アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。これはコンシューマーシークレットとも呼ばれます。
- CallbackURL:http://localhost:33333 に設定。アプリケーション設定でリダイレクトURL を指定した場合には、一致している必要があります。
- コールバックURL からアクセストークンを取得し、リクエストを認証します。
- アクセストークンの期限が切れたときにはリフレッシュしてください。
- OAuth 値を保存します。これらの値は接続間で永続化されます。
ヘッドレスマシン
ヘッドレスサーバーや、本製品 がブラウザを開くことができないその他のマシンにGraphQL データソースを作成するには、別のマシンから認証を行う必要があります。認証は、2段階認証プロセスになります。
- 以下のオプションから選択します。
- オプション1:後述の「Verifier code を取得および交換」に従い、OAuthVerifier 値を取得します。
- オプション2:インターネットブラウザに対応したマシンに本製品 をインストールし、後述の「OAuth 設定を転送」の説明に従い、通常のブラウザベースのフローで認証後にOAuth 認証値を転送します。
- 次に、ヘッドレスマシンからアクセストークンを自動的にリフレッシュするように本製品 を設定します。
オプション1:Verifier code を取得および交換
ヘッドレスマシンで次のプロパティを設定します。
- InitiateOAuth:OFF に設定。
- OAuthClientId:アプリケーション設定のアプリケーションId に設定。
- OAuthClientSecret:アプリケーション設定のアプリケーションシークレットに設定。
別のマシンから認証してOAuthVerifier 接続プロパティを取得する方法は次のとおりです。
- CallbackURL 入力パラメータを、アプリケーション設定で指定した正確なリダイレクトURI に設定してGetOAuthAuthorizationURL ストアドプロシージャを呼び出します。
- OAuthVersion が1.0に設定されている場合は返されたAuthToken およびAuthKey の値を保存します。これらは次のステップで使用します。
- 返されたURL をブラウザで開きます。ログインして、本製品 にアクセス許可を与えます。すると、verifier code を含むコールバックURL にリダイレクトされます。
- verifier code の値を保存します。後ほどこれをOAuthVerifier 接続プロパティに設定する必要があります。
ヘッドレスマシンでは、次の接続プロパティを設定してOAuth 認証値を取得します。
- OAuthRequestTokenURL:OAuth 1.0 に必要です。OAuth 1.0 では、これがアプリケーションがリクエストトークンをリクエストするURL です。
- OAuthAuthorizationURL:OAuth 1.0 および2.0 に必要です。これは、ユーザーがサービスにログインして、アプリケーションにアクセス許可を与えるURL です。OAuth 1.0 では、権限が与えられるとリクエストトークンが認可されます。
- OAuthAccessTokenURL:OAuth 1.0 および2.0 に必要です。これは、アクセストークンがリクエストされるURL です。OAuth 1.0 では、認可されたリクエストトークンはアクセストークンと交換されます。
- OAuthRefreshTokenURL:OAuth 2.0 に必要です。OAuth 2.0 では、古いトークンの期限が切れたときは、このURL でリフレッシュトークンを新しいアクセストークンと交換します。データソースによっては、アクセストークンと同じURL である場合がありますので、注意してください。
- OAuthClientId:アプリケーション設定のクライアントId に設定。
- OAuthClientSecret:アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。
- CallbackURL:http://localhost:33333 に設定。アプリケーション設定でリダイレクトURL を指定した場合には、一致している必要があります。
データへの接続
OAuth 設定ファイルが生成されたら、次のプロパティを設定してデータに接続します。
- OAuthSettingsLocation:暗号化されたOAuth 認証値を含む場所に設定。アクセストークンの自動リフレッシュを有効にするために、この場所がプロバイダーに読み書きのアクセス許可を与えることを確認してください。
- InitiateOAuth:REFRESH に設定。
オプション2:OAuth 設定を転送
別のマシンに本製品 をインストールして認証し、結果のOAuth 値を転送する方法は次のとおりです。
セカンドマシンに、本製品 をインストールして、次の接続プロパティセットで接続します。
- OAuthSettingsLocation:書き込み可能な場所に設定。
- OAuthClientId:アプリケーション設定のクライアントId に設定。
- OAuthClientSecret:アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。
- CallbackURL:アプリケーション設定のコールバックURL に設定。
認証する接続をテストします。生成された認証値は、OAuthSettingsLocation で指定された場所に暗号化されて書き込まれます。接続テストに成功したら、OAuth 設定ファイルをヘッドレスマシンにコピーします。ヘッドレスマシンで、次の接続プロパティを設定し、データに接続します。
- InitiateOAuth:REFRESH に設定。
- OAuthSettingsLocation:OAuth 設定ファイルの場所に設定。アクセストークンの自動リフレッシュを有効にするために、この場所が本製品 に読み書きのアクセス許可を与えることを確認してください。
OAuthPKCE
NOTE:OAuth Proof Key for Code Exchange (PKCE) は、OAuth 2.0 Authorization Code フローの拡張機能です。
デスクトップアプリケーション
以下を設定して、接続してください。- AuthScheme:OAuthPKCE に設定。
- InitiateOAuth:GETANDREFRESH に設定すると、手動でのOAuth 交換や接続文字列のアクセストークン設定を避けられます。
- OAuthClientId:GraphQL サービスでOAuth アプリケーションを作成する際に生成されたクライアントId に設定。
- OAuthAuthorizationURL:GraphQL サービスの認可URL に設定。これは、ユーザーがサービスにログインして、OAuth アプリケーションにアクセス許可を与えるURL です。例:https://api.example.com/authorize
- OAuthAccessTokenURL:GraphQL サービスのアクセストークンURL に設定。これは、アクセストークンがリクエストされるURL です。例:https://api.example.com/token
- OAuthRefreshTokenURL:GraphQL サービスのリフレッシュトークンURL に設定。古いトークンの期限が切れたときは、このURL でリフレッシュトークンを新しいアクセストークンと交換します。データソースによっては、OAuthAccessTokenURL と同一の場合がありますので、留意してください。
接続すると、本製品 はデフォルトブラウザでOAuth 認可エンドポイントを開きます。ログインして、アプリケーションにアクセス許可を与えます。本製品 がOAuth プロセスを完了します。
- 認可コードをコールバックURL から取得します。
- 認可コードをアクセストークンおよびリフレッシュトークンに交換します。
- アクセストークンの期限が切れたときにはリフレッシュしてください。
- OAuth 値を保存します。これらの値は接続間で永続化されます。
AWS Cognito クレデンシャル
AWS Cognito のユーザープールに登録されたユーザーで本製品 を使用する場合は、以下のプロパティを設定して認証してください。
- AuthScheme:AwsCognitoSrp に設定(推奨)。また、AwsCognitoBasic を使用することもできます。
- AWSCognitoRegion:ユーザープールのリージョンに設定。
- AWSUserPoolId:ユーザープールのId に設定。
- AWSUserPoolClientAppId:ユーザープールのアプリクライアントId に設定。
- AWSUserPoolClientAppSecret:ユーザープールのクライアントシークレットに設定。
- AWSIdentityPoolId:ユーザープールとリンクしているID プールのId に設定。
- User:ユーザープールに登録されているユーザーのユーザー名に設定。
- Password:ユーザープールに登録されているユーザーのパスワードに設定。
データの取得
Select-GraphQL cmdlet はデータを取得するためのネイティブなPowerShell インターフェースを提供します。
$results = Select-GraphQL -Connection $conn -Table "Users" -Columns @("Name, Email") -Where "UserLogin='mojombo'"Invoke-GraphQL cmdlet はSQL インターフェースを提供します。このcmdlet を使うと、Query パラメータを介してSQL クエリを実行できます。
cmdlet 出力のパイプ処理
cmdlet は行オブジェクトをパイプラインに一度に一行ずつ返します。以下は、結果をCSV ファイルにエクスポートします。
Select-GraphQL -Connection $conn -Table Users -Where "UserLogin = 'mojombo'" | Select -Property * -ExcludeProperty Connection,Table,Columns | Export-Csv -Path c:\myUsersData.csv -NoTypeInformation
Select-GraphQL からの結果をSelect-Object cmdlet にパイプして、Export-CSV cmdlet にパイプする前にいくつかのプロパティを実行していることがわかるでしょう。これをする理由は、CData Cmdlets は接続、テーブル、およびカラムの情報を結果セットの各行オブジェクトに追加しますが、必ずしもその情報がCSV ファイルに必要ではないからです。
ただし、これによってcmdlet の出力を別のcmdlet にパイプすることが容易になります。以下に、結果セットをJSON に変換する例を示します。
PS C:\> $conn = Connect-GraphQL -AuthScheme "OAuth" -OAuthVersion "2.0" -CallbackURL "http://localhost:33333" -OauthClientId "MyOAuthClientId" -OAuthClientSecret "MyOAuthClientSecret" -OAuthAccessTokenURL "https://mysite.com/login/oauth/access_token" PS C:\> $row = Select-GraphQL -Connection $conn -Table "Users" -Columns (Name, Email) -Where "UserLogin = 'mojombo'" | select -first 1 PS C:\> $row | ConvertTo-Json { "Connection": { }, "Table": "Users", "Columns": [ ], "Name": "MyName", "Email": "MyEmail" }