iODBC ドライバーマネージャーの使用
iODBC での接続
macOS では、CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage はFilemaker Pro、Microsoft Excel、Tableau のような他の多くの製品と同様に、iODBC ドライバーマネージャー用にあらかじめ設定されています。iODBC の最新バージョンは、iODBC サイトで入手できます。
odbcinst.ini ファイルと odbc.ini ファイルに手動でドライバーを登録したのち、iODBC でシステムDSN を作成できます。このDSN はODBC 接続をサポートするあらゆるツールやアプリケーションで使用できます。
ドライバーの登録
ドライバーに関連するDSN をiODBC で検出するには、先にodbcinst.ini およびodbc.ini に登録する必要があります。
odbcinst.ini
ODBC ドライバーを登録するには、odbcinst.ini ファイルを変更します。iODBC では、ドライバーはシングルユーザーアカウント、またはすべてのユーザーで利用可能です。
Privileges | Path |
User | /Users/myuser/Library/ODBC/odbcinst.ini |
System | /Library/ODBC/odbcinst.ini |
iODBC のシステム全体の設定を変更するには権限を上げる必要があります。そのためには、sudo コマンドを使用してターミナルからテキストエディタを開きます。次に例を示します。
sudo nano /Library/ODBC/odbcinst.ini
ドライバーはodbcinst.ini ファイルのセクションで定義されます。セクション名はドライバーの名前を指定します。このセクションでは、Driver プロパティはドライバーライブラリへのパスを指定します。ドライバーライブラリは、インストールディレクトリのlib サブフォルダにある.dylib ファイルです。デフォルトでは、/Applications/CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage に格納されます。
[CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage] Driver = /Applications/CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage/lib/libibmcloudobjectstorageodbc.dylib
ODBC ドライバーセクションには、ドライバー名が "Installed" に設定されたプロパティも含まれている必要があります。次に例を示します。
[ODBC Drivers] CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage = Installed
odbc.ini
ODBC データソースを、odbc.ini ファイルのセクションで定義します。ユーザーデータソースにアクセスできるのは、odbc.ini ファイルがホームフォルダに格納されているユーザーアカウントだけです。システムデータソースはすべてのユーザーがアクセスできます。
Privileges | Path |
User | /Users/myuser/Library/ODBC/odbc.ini |
System | /Library/ODBC/odbc.ini |
iODBC のシステム全体の設定を変更するには権限を上げる必要があります。そのためには、sudo コマンドを使用してターミナルからテキストエディタを開きます。次に例を示します。
sudo nano /Library/ODBC/odbc.ini
データソースへの接続に必要な接続プロパティに加えて、Driver プロパティでodbcinst.ini ファイルのドライバー定義またはドライバーライブラリへのパスを指定します。
[CData IBMCloudObjectStorage] Driver = CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage ApiKey=myApiKey CloudObjectStorageCRN=MyInstanceCRN Region=myRegion OAuthClientId=MyOAuthClientId OAuthClientSecret=myOAuthClientSecret
さらに、ODBC データソースセクション内で、DSN をodbcinst.ini ファイルで定義されたドライバーに設定する必要があります。次に例を示します。
[ODBC Data Sources] CData IBMCloudObjectStorage = CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage
DSN の設定
DSN の設定には、iODBC と同時にインストールされたGUI のiODBC アドミニストレータ64-bit を使用できます。ODBC マネージャーは、ODBC ドライバーのビット数と一致している必要があります。最新のCData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage のバージョンは64-bit のみです。
ユーザーDSN またはシステムDSN を構成できます。ユーザーデータソースは、ユーザーアカウントに制限されています。システムデータソースはすべてのユーザーがアクセスできます。
iODBC アドミニストレータ
ドライバー登録後、Launchpad からiODBC アドミニストレータ64-bit を起動することで、ユーザーDSN を作成できます。
システムDSN を変更するか作成するには、iODBC アドミニストレータ64-bit を昇格権限で起動します。それには、次のコマンドをターミナルに入力します。
sudo /Applications/iODBC/iODBC\ Administrator64.app/Contents/MacOS/iODBC\ Administrator64iODBC アドミニストレータ64-bit を起動すると、CData IBMCloudObjectStorage がSystem タブにリストされます。 DSN を選んで設定ボタンをクリックし、接続プロパティを名前と値のペアで設定します。
自分でDSN を作成するには、代わりにUser かSystem タブでAdd をクリックし、CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage オプションを選択します。
接続のテスト
ほとんどのiODBC インストールで利用可能なiODBC デモを使って、IBM Cloud Object Storage に接続しSQL クエリを実行できます。
iODBC デモ
iODBC デモから接続するには次の手順を実行してください。
- Launchpad を開き"iODBC" を検索します。
- ANSI ODBC API のみが使用可能なアプリケーションからIBM Cloud Object Storage に接続する場合は、iODBC Demo Ansi をクリックします。それ以外の場合は、iODBC Demo Unicode をクリックします。
- Environment メニューでOpen Connection をクリックします。
- 対応するタブでDSN を選択し、接続をテストします。
ドライバーエンコーディングの設定
ODBC ドライバーは、ODBC ドライバーマネージャーで使用するエンコーディングを指定する必要があります。デフォルトでは、Mac 用のCData ODBC ドライバーはiODBC と互換性のあるUTF-32 を使用するように設定されていますが、他のドライバーマネージャーでは代替エンコーディングが必要な場合があります。
また、ANSI ODBC API を使用するアプリケーションからODBC ドライバーを使用している場合は、ANSI コードページを設定する必要があります。例えば、ANSI アプリケーションに日本語の文字をインポートするには、設定ファイル/Applications/CData ODBC Driver for IBM Cloud Object Storage/lib/cdata.odbc.ibmcloudobjectstorage.ini でコードページを指定できます。
[Driver]
AnsiCodePage = 932