接続の確立
CData Cmdlets ユーザーは、データモジュールをインストールし、接続プロパティを設定してスクリプトを開始できます。このセクションでは、CSV インポートおよびエクスポートcmdlet などのネイティブPowerShell cmdlet でSlack Cmdlets を使用する例を示します。
インストールおよび接続
PSGet がある場合は、PowerShell Gallery から次のコマンドを使ってcmdlet をインストールできます。CData サイトからセットアップを取得することもできます。
Install-Module SlackCmdlets
プロファイルに以下を追加すると、次のセッションでcmdlet がロードされます。
Import-Module SlackCmdlets;
Connect-Slack cmdlet を使って、別のcmdlet に渡すことができる接続オブジェクトを作成します。
$conn = Connect-Slack -OAuthClientId 'MyOAuthClientId' -OAuthClientSecret 'MyOAuthClientSecret' -CallbackURL 'http://localhost:33333'
Slack への接続
本製品 は、次の認証メカニズムをサポートしています。
- OAuth (Slack のOAuth 2.0 "V2" 実装とOpenId Connect 経由のOAuth がサポートされています)
- ユーザートークン認証
OAuth
AuthScheme をOAuth に設定します。
以下のサブセクションでは、利用可能なOAuth フローを介したSlack への認証について詳しく説明します。
サポートされているOAuth 認証方法は2種類あります。設定プロセスは(カスタムアプリに設定されるスコープを除けば)すべてのOAuth メソッドで同じなので、認証に使用するアプリのタイプに合わせて本製品 を設定してください。
- 最新のSlack アプリの場合、OAuthVersion をv2 に設定します。
- "Sign in with Slack" を使用するSlack アプリの場合は、OAuthVersion をopenid に設定します。
デスクトップアプリケーション
CData は、デスクトップでの認証を簡単にする埋め込みOAuth アプリケーションを提供します。例えば、ユーザーがインターネットに接続されていないローカルサーバーを使用しているような場合に利用できます。
また、Slack コンソールで設定および登録するカスタムOAuth アプリケーションを介してデスクトップから認証することもできます。詳しくは、カスタムOAuth アプリケーションの作成 を参照してください。
接続する前に、次のプロパティを設定します。
- InitiateOAuth:GETANDREFRESH。OAuthAccessToken を自動的に取得およびリフレッシュするために使用します。
- カスタムOAuth アプリケーションのみ:
- OAuthClientId:カスタムOAuth アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId。
- OAuthClientSecret:カスタムOAuth アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレット。
- CallbackURL:カスタムOAuth アプリケーションの登録時に定義されたリダイレクトURI。
接続すると、本製品 はデフォルトブラウザでSlack のOAuth エンドポイントを開きます。ログインして、アプリケーションにアクセス許可を与えます。
アクセストークンの期限が切れたときは、本製品 は自動でアクセストークンをリフレッシュします。
ヘッドレスマシン
ヘッドレスマシンに置かれているリソースにログインする必要がある場合は、インターネットブラウザに対応した別の端末で認証する必要があります。 以下のいずれかの方法で行います。
- オプション1:OAuthVerifier 値を取得します。
- オプション2:インターネットブラウザに対応したマシンに本製品 をインストールし、通常のブラウザベースのフローで認証した後でOAuth 認証値を転送します。
オプション1またはオプション2を実行後、ヘッドレスマシンからアクセストークンを自動的にリフレッシュするようにドライバーを設定します。
オプション1:Verifier コードを取得および交換
Verifier コードを取得するには、次のようにOAuth Authorization URL で認証する必要があります。
-
インターネットブラウザに対応したマシンから認証してOAuthVerifier 接続プロパティを取得します。
埋め込みOAuth アプリケーションを使用する場合は、GetOAuthAuthorizationURL ストアドプロシージャを呼び出します。ストアドプロシージャによって返されたURL をブラウザで開きます。
カスタムOAuth アプリケーションを使用するには、以下のプロパティを設定します。
- InitiateOAuth:OFF。
- OAuthClientId:アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId。
- OAuthClientSecret:アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレット。
-
GetOAuthAuthorizationURL ストアドプロシージャを呼び出します。ストアドプロシージャは、カスタムOAuth アプリケーションが登録されたときに構築されたCallbackURL を返します。 (カスタムOAuth アプリケーションの作成 を参照してください。)
このURL をコピーして、新しいブラウザのタブに貼り付けます。
-
ログインして、本製品 にアクセス許可を与えます。OAuth アプリケーションは、code というパラメータを付加したリダイレクトURI にリダイレクトします。このパラメータの値を控えておきます。OAuthVerifier 接続プロパティを設定するために、後で必要になります。
-
OAuth verifier code をOAuth リフレッシュトークンおよびアクセストークンと交換します。ヘッドレスマシンでは、OAuthAccessToken を取得するには次の接続プロパティを設定します。
- InitiateOAuth:REFRESH。
- OAuthVerifier:控えておいたverifier code(リダイレクトURI のcode パラメータの値)。
- OAuthSettingsLocation:暗号化されたOAuth 認証値を指定されたファイルに永続化。
- カスタムOAuth アプリケーションのみ:
- OAuthClientId:カスタムOAuth アプリケーション設定のクライアントId。
- OAuthClientSecret:カスタムOAuth アプリケーション設定のクライアントシークレット。
-
接続をテストしてOAuth 設定ファイルを生成します。
-
これらのプロパティを再設定すると、接続の準備が整います。
- InitiateOAuth:REFRESH。
- OAuthSettingsLocation:暗号化されたOAuth 認証値を含むファイル。アクセストークンの自動リフレッシュを有効にするには、このファイルが本製品 に読み書きのアクセス許可を与えることを確認してください。
- カスタムOAuth アプリケーションのみ:
- OAuthClientId:アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId。
- OAuthClientSecret:アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレット。
オプション2:OAuth 設定を転送
ヘッドレスマシンでの接続に先立ち、インターネットブラウザに対応したデバイスでドライバーとの接続をインストールし、作成する必要があります。上述の「デスクトップアプリケーション」の説明に従って、接続プロパティを設定します。
「デスクトップアプリケーション」の手順が完了すると、生成された認証値は、OAuthSettingsLocation で指定されたパスに暗号化されて書き込まれます。デフォルトのファイル名はOAuthSettings.txt です。
接続をテストしてOAuth 設定ファイルを生成し、OAuth 設定ファイルをヘッドレスマシンにコピーします。
ヘッドレスマシンでデータに接続するには、次の接続プロパティを設定します。
- InitiateOAuth:REFRESH
- OAuthSettingsLocation:ブラウザでマシンからコピーしたOAuth 設定ファイルへのパス。アクセストークンの自動リフレッシュを有効にするために、このファイルが本製品 に読み書きのアクセス許可を与えることを確認してください。
- カスタムOAuth アプリケーションのみ:
- OAuthClientId:カスタムOAuth アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId。
- OAuthClientSecret:カスタムOAuth アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレット。
ユーザートークン
カスタムOAuth アプリケーションの作成 とスコープの選択後、標準的なOAuth 認証情報(クライアント、クライアントシークレット、コールバックURL)を設定するかわりに、User OAuth Token を使用して認証することができます。
トークンを使用するには、AuthScheme をUserToken に設定し、UserToken をアプリ設定のFeatures > OAuth & Permissions にある「User OAuth Token」の値に設定します。
データの取得
Select-Slack cmdlet はデータを取得するためのネイティブなPowerShell インターフェースを提供します。
$results = Select-Slack -Connection $conn -Table "Channels" -Columns @("Id, Name") -Where "IsPublic='True'"Invoke-Slack cmdlet はSQL インターフェースを提供します。このcmdlet を使うと、Query パラメータを介してSQL クエリを実行できます。
cmdlet 出力のパイプ処理
cmdlet は行オブジェクトをパイプラインに一度に一行ずつ返します。以下は、結果をCSV ファイルにエクスポートします。
Select-Slack -Connection $conn -Table Channels -Where "IsPublic = 'True'" | Select -Property * -ExcludeProperty Connection,Table,Columns | Export-Csv -Path c:\myChannelsData.csv -NoTypeInformation
Select-Slack からの結果をSelect-Object cmdlet にパイプして、Export-CSV cmdlet にパイプする前にいくつかのプロパティを実行していることがわかるでしょう。これをする理由は、CData Cmdlets は接続、テーブル、およびカラムの情報を結果セットの各行オブジェクトに追加しますが、必ずしもその情報がCSV ファイルに必要ではないからです。
ただし、これによってcmdlet の出力を別のcmdlet にパイプすることが容易になります。以下に、結果セットをJSON に変換する例を示します。
PS C:\> $conn = Connect-Slack -OAuthClientId 'MyOAuthClientId' -OAuthClientSecret 'MyOAuthClientSecret' -CallbackURL 'http://localhost:33333' PS C:\> $row = Select-Slack -Connection $conn -Table "Channels" -Columns (Id, Name) -Where "IsPublic = 'True'" | select -first 1 PS C:\> $row | ConvertTo-Json { "Connection": { }, "Table": "Channels", "Columns": [ ], "Id": "MyId", "Name": "MyName" }
データの削除
以下は、抽出条件に合うあらゆるレコードを削除します。
Select-Slack -Connection $conn -Table Channels -Where "IsPublic = 'True'" | Remove-Slack
データの変更
cmdlet はデータクレンジング同様、データの変換を容易にします。次の例は、レコードがすでに存在するかどうか、挿入する前に更新が必要かどうかをチェックしてから、CSV ファイルのデータをSlack にロードします。
Import-Csv -Path C:\MyChannelsUpdates.csv | %{ $record = Select-Slack -Connection $conn -Table Channels -Where ("Id = `'"+$_.Id+"`'") if($record){ Update-Slack -Connection $conn -Table Channels -Columns @("Id","Name") -Values @($_.Id, $_.Name) -Where "Id = `'$_.Id`'" }else{ Add-Slack -Connection $conn -Table Channels -Columns @("Id","Name") -Values @($_.Id, $_.Name) } }