接続の確立
CData Cmdlets ユーザーは、データモジュールをインストールし、接続プロパティを設定してスクリプトを開始できます。このセクションでは、CSV インポートおよびエクスポートcmdlet などのネイティブPowerShell cmdlet でBasecamp Cmdlets を使用する例を示します。
インストールおよび接続
PSGet がある場合は、PowerShell Gallery から次のコマンドを使ってcmdlet をインストールできます。CData サイトからセットアップを取得することもできます。
Install-Module BasecampCmdlets
プロファイルに以下を追加すると、次のセッションでcmdlet がロードされます。
Import-Module BasecampCmdlets;
Connect-Basecamp cmdlet を使って、別のcmdlet に渡すことができる接続オブジェクトを作成します。
$conn = Connect-Basecamp -AccountId '1234567' -ProjectId 'abcd1234' -Schema 'V3'
Basecamp への接続
認証に加えて、次の接続プロパティを設定してBasecamp テーブルにアクセスします。
- Schema:これを"V2" または"V3" に設定し、Basecamp 2 またはBasecamp 3 アカウントに接続します。
- ProjectId: これは、ほとんどのテーブル操作で必須のパラメータです。Projects テーブルをクエリして、この値を取得できます。
ProjectId 接続プロパティを指定しない場合は、本製品 はBasecamp への最初の認証でProjects テーブルから返された最初のプロジェクトId を使用します。
- AccountId: AccountId は、Web ブラウザからBasecamp にログイン後にURL で確認できます。
http://basecamp.com/<AccountId>
Basecamp への認証
Basecamp 2 はBasic 認証もしくはOAuth 2.0 認証を使います。Basic 認証を使用して自分のアカウントに接続することも、OAuth を使用して他のユーザーが彼ら自身のアカウントにログインできるようにすることもできます。
Basecamp 3 はOAuth 2.0 が必要です。
Basic
Basic 認証では、自分のログインクレデンシャルを使用して接続します。次のプロパティを設定します。
- User: これはBasecamp へのログインに使用するユーザー名です。
- Password: これはBasecamp へのログインに使用するパスワードです。
- AuthScheme: Basic に設定。
OAuth
AuthScheme は、すべてのユーザーアカウントフローでOAuth に設定する必要があります。
デスクトップアプリケーション
CData は、OAuth デスクトップ認証を簡略化する埋め込みOAuth アプリケーションを提供します。代わりに、カスタムアプリケーションを作成することも可能です。カスタムアプリケーションの作成およびその理由については、カスタムOAuth アプリの作成 を参照してください。認証に関する2つの方法の違いは、カスタムOAuth アプリケーションを使用する場合に、2つの接続プロパティを追加で設定する必要があることだけです。
次の接続プロパティを設定して、接続してください。
- OAuthClientId:(カスタムアプリケーションのみ)アプリケーション設定のクライアントID に設定。
- OAuthClientSecret:(カスタムアプリケーションのみ)アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。
接続すると、本製品 はデフォルトブラウザでOAuth エンドポイントを開きます。ログインして、アプリケーションにアクセス許可を与えます。以下のように本製品 がOAuth プロセスを完了します。
ヘッドレスマシン
ヘッドレスマシンのユーザーアカウントでOAuth を使用するようにドライバーを設定するには、インターネットブラウザに対応した別の端末で認証する必要があります。- 以下のオプションから選択します。
- オプション1:後述の「Verifier code を取得および交換」に従い、OAuthVerifier 値を取得します。
- オプション2:ブラウザに対応したマシンに本製品 をインストールし、後述の「OAuth 設定を転送」の説明に従い、通常のブラウザベースのフローで認証後にOAuth 認証値を転送します。
- 次に、ヘッドレスマシンからアクセストークンを自動的にリフレッシュするように本製品 を設定します。
オプション1:Verifier code を取得および交換
Verifier code を取得するには、OAuth Authorization URL で認証する必要があります。
インターネットブラウザに対応したマシンから認証してOAuthVerifier 接続プロパティを取得する方法は次のとおりです。
- 以下のオプションから選択します。
- 埋め込みOAuth アプリケーションを使用する場合は、Basecamp OAuth endpoint をクリックし、ブラウザでエンドポイントを開きます。
- カスタムOAuth アプリケーションを使用するには、以下のプロパティを設定し、認証URL を作成します。
- InitiateOAuth:OFF に設定。
- OAuthClientId:アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId に設定。
- OAuthClientSecret:アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレットに設定。
- ログインして、本製品 にアクセス許可を与えます。すると、verifier code を含むコールバックURL にリダイレクトされます。
- verifier code の値を保存します。後ほどこれをOAuthVerifier 接続プロパティに設定します。
ヘッドレスマシンでは、次の接続プロパティを設定してOAuth 認証値を取得します。
- InitiateOAuth:REFRESH に設定。
- OAuthVerifier:verifier code に設定。
- OAuthClientId:(カスタムアプリのみ)カスタムOAuth アプリケーション設定のクライアントId に設定。
- OAuthClientSecret:(カスタムアプリのみ)カスタムOAuth アプリケーション設定のクライアントシークレットに設定。
- OAuthSettingsLocation:これを設定すると、暗号化されたOAuth 認証値が指定された場所に永続化されます。
OAuth 設定ファイルが生成されたら、以下のように接続プロパティをリセットする必要があります。
- InitiateOAuth:REFRESH に設定。
- OAuthClientId:(カスタムアプリのみ)アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId に設定。
- OAuthClientSecret:(カスタムアプリのみ)アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレットに設定。
- OAuthSettingsLocation:暗号化されたOAuth 認証値を含む場所に設定。アクセストークンの自動リフレッシュを有効にするために、この場所が本製品 に読み書きのアクセス許可を与えることを確認してください。
オプション2:OAuth 設定を転送
ヘッドレスマシンでの接続に先立ち、インターネットブラウザに対応したデバイスでドライバとの接続をインストールし、作成する必要があります。上述の「デスクトップアプリケーション」の説明に従って、接続プロパティを設定します。
「デスクトップアプリケーション」の手順が完了すると、生成された認証値は、OAuthSettingsLocation で指定された場所に暗号化されて書き込まれます。デフォルトのファイル名はOAuthSettings.txt です。
接続テストに成功したら、OAuth 設定ファイルをヘッドレスマシンにコピーします。
ヘッドレスマシンで、次の接続プロパティを設定し、データに接続します。
- InitiateOAuth:REFRESH に設定。
- OAuthClientId:(カスタムアプリのみ)アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントId に設定。
- OAuthClientSecret:(カスタムアプリのみ)アプリケーションの登録時に割り当てられたクライアントシークレットに設定。
- OAuthSettingsLocation:OAuth 設定ファイルの場所に設定。アクセストークンの自動リフレッシュを有効にするために、この場所が本製品 に読み書きのアクセス許可を与えることを確認してください。
データの取得
Select-Basecamp cmdlet はデータを取得するためのネイティブなPowerShell インターフェースを提供します。
$results = Select-Basecamp -Connection $conn -Table "Projects" -Columns @("Id, Name") -Where "Id='MyId'"Invoke-Basecamp cmdlet はSQL インターフェースを提供します。このcmdlet を使うと、Query パラメータを介してSQL クエリを実行できます。
cmdlet 出力のパイプ処理
cmdlet は行オブジェクトをパイプラインに一度に一行ずつ返します。以下は、結果をCSV ファイルにエクスポートします。
Select-Basecamp -Connection $conn -Table Projects -Where "Id = 'MyId'" | Select -Property * -ExcludeProperty Connection,Table,Columns | Export-Csv -Path c:\myProjectsData.csv -NoTypeInformation
Select-Basecamp からの結果をSelect-Object cmdlet にパイプして、Export-CSV cmdlet にパイプする前にいくつかのプロパティを実行していることがわかるでしょう。これをする理由は、CData Cmdlets は接続、テーブル、およびカラムの情報を結果セットの各行オブジェクトに追加しますが、必ずしもその情報がCSV ファイルに必要ではないからです。
ただし、これによってcmdlet の出力を別のcmdlet にパイプすることが容易になります。以下に、結果セットをJSON に変換する例を示します。
PS C:\> $conn = Connect-Basecamp -AccountId '1234567' -ProjectId 'abcd1234' -Schema 'V3' PS C:\> $row = Select-Basecamp -Connection $conn -Table "Projects" -Columns (Id, Name) -Where "Id = 'MyId'" | select -first 1 PS C:\> $row | ConvertTo-Json { "Connection": { }, "Table": "Projects", "Columns": [ ], "Id": "MyId", "Name": "MyName" }
データの削除
以下は、抽出条件に合うあらゆるレコードを削除します。
Select-Basecamp -Connection $conn -Table Projects -Where "Id = 'MyId'" | Remove-Basecamp
データの変更
cmdlet はデータクレンジング同様、データの変換を容易にします。次の例は、レコードがすでに存在するかどうか、挿入する前に更新が必要かどうかをチェックしてから、CSV ファイルのデータをBasecamp にロードします。
Import-Csv -Path C:\MyProjectsUpdates.csv | %{ $record = Select-Basecamp -Connection $conn -Table Projects -Where ("Id = `'"+$_.Id+"`'") if($record){ Update-Basecamp -Connection $conn -Table Projects -Columns @("Id","Name") -Values @($_.Id, $_.Name) -Where "Id = `'$_.Id`'" }else{ Add-Basecamp -Connection $conn -Table Projects -Columns @("Id","Name") -Values @($_.Id, $_.Name) } }